顔のクリニック金沢

COLUMN

コラム

フェイスリフトのダウンタイムと
過ごし方

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フェイスリフト(SMASリフト)、ネックリフトなどのリフトアップ手術のダウンタイムをできるだけ快適に過ごすために知っておきたいダウンタイムのこと、術前、術後の過ごし方や準備について説明します。

 

術前のポイント

①毛染め、パーマは受けるなら2週間前までに。直前にすると脱毛のリスクが高くなるといわれています。

②禁煙(2週間前〜)。喫煙者は皮膚壊死のリスクが高くなること、術後肺炎などの合併症の率が高くなることから禁煙をおすすめしています。

③前日夜とできれば当日朝のシャワー、洗髪。清潔にしすることで感染症のリスクを軽減します。

④当日朝の歯磨き。食事をしなくても必ず磨きましょう。口の中も清潔にしておくことで合併症の予防につながります。

 

 

術後のダウンタイムとポイント

①手術当日

麻酔が完全にさめたら腫れ予防の包帯もしくはガーメント(顔用のサポーター)をつけた状態で帰宅します。痛み止め、化膿止めの処方は院内でお渡しします。そのほか腫れをおさえるために頬や首を冷やす冷却ジェル、予備のガーゼなどもお渡ししています。

帰宅後は無理せず頬や首を冷やし、体はあたたかくしてお休みください。包帯やガーメントは翌日までつけたままです。安静とクーリングが腫れを少なくする最大のポイント。シャワーなども翌日からをおすすめします。

《準備しておくとよいもの》

・帽子、スカーフ

帰宅時に包帯などが目立ちにくいように。

・スポーツドリンク

術後の水分補給に。

・プリン、ゼリー、ヨーグルトなど

術後の栄養補給に。当日は消化のよいものから少しづつ。パックに入った吸うタイプのゼリー飲料がおすすめです。

・消化のよい食事

お粥、うどんなど。当日はあまり無理せずやわらかいものをよく噛んで。食事は温めるだけなどできるだけ簡単に調理できるものを用意して。

・吸水シーツ

耳のまわりの傷からにじむ程度の出血がみられることがあります。寝ているときにガーゼがずれて枕や枕カバーが汚れるのが心配なら枕を十分覆えるサイズの吸水シーツを用意しましょう。ドラッグストアなどで購入できます。

・高めのまくら

頭を高くすることで腫れにくくする効果があります。

 

②次の日、その次の日

朝起きたときはとくに腫れ・むくみが目立ちます。寝ている間は顔が心臓に近い高さになるため、起きているときよりもむくみやすくなるためです。ドレーン(血抜きの管)が入っている場合はこの時期に抜去します。一番腫れている期間なので、ガーメントは終日つけることをおすすめしていますが、難しいようならできるだけ長くつけて。シャワー、洗髪は可能。縫ってある耳のまわりも濡れてもかまいませんが、糸がついているので強くこすったり押したり刺激しないよう優しく洗ってください。シャンプー、洗顔料はしっかり洗い流して。メイクも傷のまわりをさければできますが、まだあまり触らない方が。

《準備しておくとよいもの》

・大きく口を開けなくても食べられる食事

スーパーマーケットへのお買い物にはまだ行きづらい時期です。短時間で料理できるようなメニューを考えて手術前に用意しておくことをおすすめします。1週間までは口を大きく開けることを控えたいので、メニューも工夫が必要。冷凍食品やレトルト食品などをうまく活用して。

おすすめメニューの例:野菜を小さく切って柔らかく煮込たシチュー、そうめんや春雨、豆腐料理など

・休暇

仕事に行くのはまだ難しい時期なので、仕事をされている方は必ず休暇をとっておきましょう。在宅勤務の場合は電話対応などは可能ですが、動き回ると腫れや内出血が悪化することもあるので、できるだけ無理をせず安静に。

・オールインワンジェル

スキンケアも普段通りできますが、できればシンプルにしたいもの。オールインワンジェルなどワンステップで保湿ができるアイテムを用意しておくと便利。

 

 

③術後1週間まで

抜糸などの処置以外は徐々に普段通りの生活に。お風呂も短時間から入ってみましょう。また、腫れが徐々に目立たなくなってくる時期ですが、朝のむくみが気になるようなら夜寝ている間だけガーメントを使用しましょう。縫い傷のある耳のまわり以外のメイクは可能です。

《準備しておくとよいもの》

・コンシーラー

頬や首の内出血をカバーします。クリームタイプよりもリキッド、パウダーなど広い範囲にもつけやすく、こすらなくても落としやすいものが○。

・ハイネックの服、首元が隠せるスカーフ、マスクなど

頬や首に内出血がみられる時期。外出のときなどには服装などでうまくカムフラージュを。夏は暑苦しくならないような素材を選んで。

 

 

④術後2週間まで

内出血が薄くなって消えていきます。腫れもそろそろ気にならない程度になってきます。抜糸がすべて終わり、食事や仕事、運動なども普段通りにできます。パーマ、毛染めは2週間目が過ぎてから。

《準備しておくとよいもの》

・カバー力のあるファンデーション

薄くなってきたとはいえまだ内出血が気になるときは、しっかりカバーできるタイプのファンデーションを使って。

 

 

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:

岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師