二重の他院修正について

顔のクリニック金沢では、他院で受けた二重まぶた手術の修正術を行っています。
修正手術は基本的に前回の手術から半年経過している方が対象となりますが、埋没法の場合は半年以内でも修正手術が可能です。
【修正のパターン】
●二重の線が消えた(埋没法・部分切開法)
《埋没法》のあと二重の線がきえることがあります。再度埋没法で線をつけるか、切開法で二重の形をつくることができます。《部分切開法》は厚いまぶたの場合線が消えることがあり、その場合は前回切開したところと位置をずらしたところで部分切開をおこなうことで全切開に近い結果を得ることができます。
【症例1】埋没法→埋没法(幅同じ)

【症例2】埋没法→全切開法(幅同じ)

●二重の線が消えた/線がつかなかった(全切開法)
まれに《全切開法》でも二重の線がうすくなったり消えてしまうことがあります。ほとんどの場合、まぶたのボリュームや固定のゆるさが原因のため、厚みの調整や引き込みの調整によって二重ラインを形成しなおすことができます。
大変まれではありますが、抜糸直後くらいからほとんど線ができなかったという場合は二重ラインを形成するための構造が切除されていることが原因になっていることがあります。

「挙筋腱膜」と眼窩脂肪を包むうすい膜「眼窩隔膜」のつなぎ目部分に相当する部分が切除されていると二重ラインの引き込みがうまく形成されない原因になります。

一部分だけの切除であれば残っている組織を利用して二重を形成することが可能ですが、完全に切除されている場合にはこの構造を再建するため「筋膜移植」が必要となるケースがあります。

側頭部の「側頭筋膜」、太ももの外側にある「大腿筋膜 」、胸の筋膜などをつかって再建することが可能です。これにより目を閉じても食い込みがなく、目を開けたときには引き込まれる自然な動きのある二重を形成することが可能になります。

●幅がせまい
《埋没法》または《切開法》で新しく幅の広い位置でラインを形成します。《埋没法》は元の糸が残っていてもそのまま幅を広げることができますし、同時に前の糸を抜糸することも可能です。《切開法》では少しの幅の変更は眉毛側の皮膚を切除して幅を広くすることができます。大幅な変更(数ミリ以上)の場合は前回と別の場所を切開して新しく幅の広い二重を形成します。前の傷は残りますが、くい込みなどがなければそれほど目立ちません。
【症例3】埋没法→埋没法(幅を広く)

●幅が広い
《埋没法》であれば抜糸し、せまい幅で二重の形をつくりなおします。《切開法》であれば幅をせまくして二重の形成をおこないます。少しの幅の変更ならまつげ側の皮膚を切除して幅をせまくします。大幅な変更(数ミリ以上)なら「ダブルカット」で前回の手術とは別の位置を切開して前の二重のラインを外し、新しくラインを形成します。
新しいラインを安定させるために《袋とじ縫合》、《つり上げ法》などで前のラインが残らないようにしっかりと固定します。大幅な変更では前の傷あとが残ります。傷あとが気になる場合レーザーなどで目立たなくする治療が可能です。眠そうに見える、重い感じがするなどのまぶたでは目の開きを改善する《上眼瞼形成術(眼瞼下垂)》でも幅を狭くすることができます。
【症例4】切開法→上眼瞼形成術(幅せまく)

●ハム目が気になる
もともと厚みのある一重まぶたの場合、睫毛の上がふくれたりまつげの上に皮膚がかぶさったような形になる《ハム目》となることも。睫毛近くの皮膚や皮下のボリュームを減量するなどで睫毛の付け根がみえるすっきりした二重にすることができます。また、目の開きをよくする《上眼瞼形成術(眼瞼下垂)》が効果的な場合もあります。
【症例5】埋没法→上眼瞼形成術(ハム目改善)

●左右差が気になる
二重の幅、形、目の開きの左右差など。もともとのまぶたの形が違う、もともとの目の開き具合が違う、二重の固定位置が違う、骨格の左右差などが原因として考えられます。それぞれの原因に応じた治療を提案いたします。
【症例6】埋没法(左右差改善)
●ふたえラインがデコボコしている
切開ラインの固定や組織の切除量が不均一な場合、切開ライン自体がガタついている場合などに二重ラインがデコボコすることがあります。原因に応じて修正手術をおこないます。
【症例7】埋没法→全切開法(二重ラインのデコボコ改善)

●くい込みが目立つ
もともと厚みのあるまぶたでボリュームを減量しすぎたり瞼板への固定が強すぎる場合くい込みが目立つことがあります。術後半年〜1年までは傷あとが硬くなっている影響で食い込んでみえることもありますので、できれば傷あとの硬さ(傷の赤み)が落ち着くまで待ってからの修正をおすすめします。
時間が経過しても食い込みが目立つ場合には修正手術をおこないます。固定方法を瞼板固定法から挙筋腱膜を使った固定法に変更することで食い込みが浅くなります。挙筋腱膜を切除されている場合には筋膜移植による再建をおこないます。眼輪筋や脂肪が切除されてボリュームが減りすぎている場合には脂肪などの組織移植をおこなうこともあります。
●まぶたがデコボコしている
脂肪注入、脂肪移植、真皮脂肪移植などでデコボコが目立つ場合、皮膚を切開して除去することが可能です。埋没法のあと糸の部分にしこり(炎症性肉芽、霰粒腫など)ができることもあります。この場合も切開してしこりを除去します。部分切開法のあと切開した部分がくぼんでみえる場合はくぼみの程度や位置によって治療法をご提案いたします。
【治療の流れ】
①医師によるカウンセリング
現在のまぶたの状態と気になる点をお伺いし、シミュレーションで治療のゴールを確認します。

②手術予約
カウンセリングをふまえて治療を希望される場合は手術の予約手続きを行います。内容は血液検査、書類記入、内服薬や麻酔テープのお渡しなどです。

②手術前のデザイン(当日)
治療内容にあわせたデザインを行います。

③手術
手術用顕微鏡を使って精密に手術をおこないます。

※埋没法の場合は顕微鏡は使用しません。
④クーリング(30分〜)
完全個室のリカバリールームでまぶたを冷やしながら安静に。

⑤術後検診(無料)
術後1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の無料検診があります。ご都合に応じて回数の変更が可能ですのでご相談ください。

【費用について】
●術前検査費
11,000円
※上記のほかに診察料(初診料3300円、カウンセリング料含む)がかかります。
※当院で受けられた埋没法のかけなおしには特別割引料金(34,100円〜)が適用されます(3年以内)。固定の数や幅変更の有無により料金が変わりますのでくわしくはご来院時またはお電話でご確認ください。
※手術方法や腫れなどの経過はお一人おひとりの状態やご希望により異なります。手術を希望される場合や、費用の見積を希望される場合、まずは当院で担当医の診察をお受けいただくようお願いいたします。
【起こりうる合併症、リスク、副作用】
出血、感染、薬剤のアレルギー、ドライアイ症状の一時的な悪化、ご自身の術後イメージと手術の結果が一致しないことがある、他
【担当医について】

《外科医》 山下 明子
日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会(JSAPS)専門医
【よくある質問】
Q:何度も修正をすると変になると聞きましたが大丈夫でしょうか?
A:もともとの手術の方法や修正の方法によるため、回数が多いだけで変になることはありません。たとえば《埋没法》は複数回受けてもそれほど不自然にはなりません。《切開法》も幅を広くする修正はあまり不自然になる心配はありませんが、10㎜以上の幅広い二重を狭くする場合や、皮膚をたくさん切除したあとでは修正が難しいこともあります。心配な場合まずは一度ご相談ください。
Q:埋没を3回しましたがまたとれてきました。何回目くらいで切開を考えればいいでしょうか。
A:回数よりも線が消えるまでの期間を目安にすることをおすすめします。1年以内に線が消えるようなら切開を考えても良いかもしれません。また、数ヶ月で線が消えてしまうようなら次に埋没をうけてもすぐに消えてしまう可能性が高いため、切開法をおすすめします。埋没で5年から10年持続したなら次も埋没で良いと思います。
Q:全切開を受けて1ヶ月目です。左右差が気になりますが修正はできますか?
A:1ヶ月目はまだ手術によるむくみが残っている時期なので、できればもう少し様子をみたいところです。たとえば横向きに寝る人では下にしているほうがむくんで幅広く見えたりすることもあります。また、1ヶ月目の時点でのわずかな左右差は腫れが引くとほとんどわからなくなることもあります。腫れが完全に引くのは術後3ヶ月目頃、傷あとの硬さがほぐれてくるのが半年目のため、通常修正は半年目以降に受けることをおすすめしています。
お問い合わせ・ご予約
TEL 076-239-0039
10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.
※費用はすべて消費税込みで表示しています。
顔面神経麻痺後遺症に対する治療と
リハビリテーションについて

顔のクリニック金沢ではベル麻痺やハント症候群、手術による顔面神経麻痺の後遺症に対する治療をおこなっています。
顔面神経麻痺後遺症について

顔面神経麻痺のおもな後遺症の症状は3つあります
①麻痺が残っていて表情に左右差がある
眉の位置の左右差や笑ったときの口角の位置の左右差などが目立ちやすい症状です。
②表情筋が連動する「病的共同運動」
口を動かしたときにまぶたが閉じてしまう「口→目」の連動がもっとも多い症状、ほかにも「目→口」の連動や「おでこ→目」の連動などもあります。
③顔のこわばり(拘縮)
頬や眉間などの筋肉がしばらく使われなかったことによりこわばってくることによる症状です。
顔面神経麻痺後遺症の治療

治療方法は大きくわけると「手術治療」と「注射治療」があります。
《手術治療(一部の手術をのぞいて健康保険が適用されます)》
・眉毛固定術
・筋膜による吊り上げ術(口角、下唇など)
・側頭筋移行術(口角、下まぶたなど)
・神経移植術(※)
・交叉神経移植術(※)
・遊離筋肉移植術(※)
(※)は提携医療機関での入院手術となります。
《注射治療(健康保険が適用されないため自由診療となります)》
最近ではベル麻痺やハント症候群に対する治療が早い時期から適切におこなわれるようになったことで、手術を必要とするような重度の後遺症が残ることが少なくなりました。
その反面、表情の左右差や表情筋の連動による病的共同運動、顔のこわばり(拘縮)など中等度から軽度の後遺症に悩まれる患者さんが増えています。
顔面神経麻痺の後遺症治療とリハビリテーション
最近の研究から顔面神経麻痺の後遺症治療とリハビリテーションを組み合わせることで治療の効果が高まることがわかってきました。

このリハビリテーションはおもに注射治療後におこなっていただく内容となっています。自宅でも簡単におこなえる内容になっていますが、ポイントは3つ。
◎肌にクリームなどをつけない状態で(すべらない状態で)おこなう
◎一日にできるだけ何度もおこなう(トイレに行ったときなど鏡があるところで)
◎百面相のような強い表情の動きを避ける
注:治療内容や時期によってはリハビリテーションの方法がことなる場合もありますので、この記事を参考にリハビリテーションをおこなう場合にはあらかじめ担当医とよくご相談ください。
関連コラム:顔面神経麻痺後遺症ボトックス治療とリハビリテーション
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顔面神経麻痺後遺症に対するボツリヌストキシンとリハビリテーションの併用治療に関する後ろ向き調査(過去の診療記録に関する調査)のお願い
顔面神経麻痺後遺症に対するボツリヌストキシンとリハビリテーションの併用治療に関する後ろ向き調査(過去の診療記録に関する調査)のお願い
顔のクリニック金沢では金沢医科大学医学部附属病院・形成外科と協同して顔面神経麻痺後遺症に伴う表情筋のこわばりや病的共同運動、左右非対称などに対する診療を日々行いながら、新たな知見を加えることによって臨床の発展に寄与することを目指しています。
その実現のためには、日々の私たちの診療を振り返り、これまで診療を行ってきた顔面神経麻痺後遺症に関して詳しく調査を行うことが、病態の理解や治療成績の向上に極めて重要であると考えております。
その一つとして、下記の研究を進めております。ご協力いただけましたら幸いです。【研究課題】
顔面神経麻痺後遺症に対するボツリヌストキシン治療およびリハビリテーション併用療法の治療成績・予後に関する後ろ向き調査
(審査番号:No. C213)
【研究期間】
2019年1月1日 ~ 2024年12月31日
【対象となる方】
2019年1月1日 ~ 2024年12月31日までの間に、顔のクリニック金沢において
顔面神経麻痺後遺症に対してボツリヌストキシン治療およびリハビリテーション治療を受けられた方
【研究の方法】
顔のクリニック金沢において、顔面神経麻痺後遺症に対する診察、評価、治療(ボツリヌストキシン注射、リハビリテーション、経過観察など)に関する診療情報は、診療録(カルテ)として長年にわたり蓄積されてきました。
本研究では、これらの診療録、検査所見、治療内容および治療経過を後ろ向きに調査し、患者さまの個人情報を除いたデータベースを作成します。
このデータを用いて、ボツリヌストキシン治療およびリハビリテーション併用療法の有効性症状改善に関連する因子治療成績や予後などについて、金沢医科大学医学部と協同で解析・検討を行います。
本研究は、過去に行われた診療情報を用いる後ろ向き調査であり、患者さまに対して新たな治療や検査、薬剤投与などの介入を行うものではありません。そのため、患者さまの生命や健康に直接影響を及ぼすことはありません。
【個人情報保護】
本研究で取り扱うあなたの診療情報・データは、解析を行う前に氏名、生年月日などの個人情報を削除し、代わりに符号を付けることで、個人が特定できない形にした上で取り扱います。
これらのデータは、研究責任者である山下昌信が、個人情報管理担当者のみが使用できるパスワードロックを施したパソコンにて厳重に管理・保管します。
必要な場合には、研究室内において符号を元の診療情報に対応させる操作を行い、その結果をあなたにお知らせすることがありますが、個人情報が外部に漏えいすることはありません。
【研究への参加について(オプトアウト)】
本研究のために、ご自身の診療情報を使用してほしくない場合には、主治医にお申し出いただくか、下記の研究事務局まで研究期間内にご連絡ください。
ご連絡をいただかなかった場合には、本研究への参加についてご了承いただいたものとさせていただきます。
【研究結果の公表】
研究結果は、学会や医学雑誌等にて発表されます。
収集したデータは、研究終了後5年間、厳重な管理のもとで保管されます。
また、研究データを統計的にまとめた結果については、ご希望があれば開示いたしますので、下記までご連絡ください。
本研究は、金沢医科大学医学部倫理委員会の承認を受け、金沢医科大学医学部学長の許可を得て実施されます。
本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
なお、あなたへの謝金はございません。
2025年2月20日
【問い合わせ先】
【研究責任者】山下 昌信
金沢医科大学医学部附属病院 形成外科
住所:石川県河北郡内灘町大学1−1
電話:076-286-2211