「最も良いフェイスリフト」の選び方

 

フェイスリフトとは

 

「フェイスリフト」は顔のリフトアップ治療です。

 

主にメスを使った切る治療を指しますが、最近は切らないリフトアップ治療もさかんに行われています。100年以上前から行われているフェイスリフト歴史と選び方について説明します。

 

 

創生期

 

20世紀のはじめに最初のフェイスリフトがおこなわれました。

 

耳の前やもみあげなどを切開して皮膚を引っ張るというものでした。しかし、皮膚を引っ張るだけでは効果が続かないばかりか、傷跡や変形が目立つため自然な若返りには向かないことがわかりました。このように欠点が多く満足していただけることのない「皮膚のみ」のフェイスリフトですが、「1-2時間で終わりあまり腫れない」「費用が手頃」といった謳い文句で「プチ」フェイスリフトとして最近まで行われていたようです。

 

SMASを使ったフェイスリフト

 

70年代に「顔の筋膜」を使ったフェイスリフトが開発されました。

 

表情筋とつながっている筋膜「SMAS(スマス)」を利用した術式です。SMASは皮下脂肪の下にあるしっかりした膜で、これを引き上げることでたるみやしわを改善させることができます。

SMASを引き上げたことで余った皮膚だけを切除します。耳の曲線に沿って切開すれば目立つ傷跡や変形の心配はありません。SMASに糸をかけて引き上げる「SMASリフト」「MACS lift」などが今も行われています。SMASの上での剝離、引き上げと皮膚の切除、縫合などで3〜4時間かかります。40代〜50代前半でフェイスラインの軽いたるみに適した方法です。

 

 

複雑な術式

 

80年代には、ほうれい線をさらに改善させるため多くの工夫が取り入れられました。

 

SMASを広い範囲で剝離したりSMASの裏側を剝離する方法、リガメント(靱帯)を広範囲に切る方法、さらに深い骨の上まで剝離する方法などがあります。「リガメント法」「deep plane」などと呼ばれています。ほうれい線をパワフルに引き上げることができますが、顔面神経の近くをさわるため神経損傷のリスクがあることや繰り返し行えないことが欠点です。

 

 

現代の標準術式

 

90年代にSMASを切除し引き上げる「lateral SMASectomy」が安全で効果的な方法として普及しました。

 

SMASを神経のない安全なところで切除して引き上げるシンプルな方法です。長持ちすること、10年くらいのスパンで繰り返し受けられること、顔面神経を傷つけにくいことなど、利点が多いため世界中で多くの美容外科医が採用しています。SMASの上での剝離と切除、引き上げと皮膚の切除、縫合などで5-6時間かかります。上記の「複雑な術式」ほどほうれい線にリフトアップ効果が及びにくいのが欠点です。この欠点を補うため同時に行われるようになったのが「脂肪移植」です。失われた顔のボリュームを補うことで自然な若々しいフェイスラインを取り戻します(Lift-and-fill face lift、引き上げと注入によるフェイスリフト)。

 

 

切らないリフトアップ

 

21世紀入ると切らないリフトアップ治療が脚光を浴びます。

 

最も手軽に受けられるリフトアップは注射による治療です。「ヒアルロン酸」や「ボトックス」を使います。ごく軽いたるみには効果があり、腫れなどのダウンタイムが短いかほとんどないこと、変化がマイルドなため治療を受けたことに気付かれにくいことが利点です。

糸をつかったリフトアップ「スレッドリフト」もアジア圏を中心に行われています。溶ける糸、溶けない糸、糸の入れ方など非常に多くの方法がありますが、効果や持続性についてはまだはっきりした結論が出ていないようです。

機械を使ったリフトアップ治療には、皮膚をターゲットにラジオ波をあてる「RF」と、SMASをターゲットに超音波で顔をリフトアップする「HIFU(ハイフ)」があります。効果は手術におよびませんが、軽いたるみに有効といわれています。多くの機種があるなかでも米国行政機関(FDA)が「安全でリフトアップ効果がある」と認めているのがRFの「サーマクール」と、HIFUの「ウルセラ(下図)」です。機械をつかったリフトアップ治療はダウンタイムがなく、すぐにメイクできることも大きなメリットです。

 

最も良いフェイスリフト

 

それぞれに長所短所があり「最も良いフェイスリフト」を一つに決めることはできません。多くの方法のなかからぜひご自身に合う方法を選んでください。

 

自然で元気に若々しく見えるフェイスラインを取り戻し喜んでいただくために、まずご自身の気になっているところをしっかり担当医に伝えてください。治療法についての提案を受けたら、それぞれの治療法についてダウンタイムの長さや程度、効果や持ちなどをよく確認し、あなたにとっての「最も良いフェイスリフト」を選んでください。

 

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