【症例】二重まぶた・全切開法
(埋没歴なし)〈Case.060〉
◎埋没法をあえて選択せず、はじめから全切開で左右差のない安定したラインを形成
【15歳女性】二重瞼 全切開法 術前/術後6か月

これまでに埋没法を受けられれたことはありませんでしたが、ふたえのり、テープなどではきれいなふたえの形ができず、埋没ではとれそうな気がするということで全切開を希望されました。ご家族からも糸のほうがリスクがあるのでは?というご相談がありました。
もともとうすいふたえ線があり、幅は右の方がすこしひろい状態でした。
現在の右の幅よりもわずかにひろく、形はミックス型と平行型の間位を希望されました。
ブジー(針金状の器具)をつかったシミュレーションでは希望の形を形成することが可能でしたが、左の内側が狭くなりやすい傾向がみられました。左右差が生じる原因はひとそれぞれですが、こちらの症例では骨格の左右差がおもな原因と考えられました。左側の骨格がわずかに小さいために皮膚のゆるみに左右差が生じ、二重の幅の左右差につながっていました。
左右のふたえ幅をそろえたうえで、左側のゆるみ分を切除するように少量の皮膚切除をおこなうデザインとしました。


伏し目の食い込みについて

手術後間もない時期は食い込みが気になることもあります。
これは傷あとが硬くなって食い込んでいるようにみえるためです。
きずあとに赤みが残っているうちは食い込みがもうすこし良くなる可能性があります。
早いと3か月、長いと1年、平均6か月ほどできずあとの赤みがおちつき、
同時に食い込みもめだたなくなっていきます。
ふたえ全切開法のデザインについて

まぶたを閉じたときの幅は8㎜でデザインしています。
骨格の左右差を考慮して左側のゆるみ分を切除するように最大1.5㎜幅の皮膚切除をおこなうデザインとしました。
現在の右の幅よりもわずかにひろく、形はミックス型と平行型の間位を希望されましたので、内側はもうこひだの上にラインが入るようにしています。
完全に平行型にしたい場合には目頭切開をおこないますが、ミックス型寄りの平行型でもよい場合で、もうこひだの上にラインが入るまぶたであればこのようなデザインが可能です。
もうこひだのつっぱりがつよすぎるとこのようなデザインはできないため、つっぱりをゆるめる目頭切開をおこなうか、末広型を選択することになります。
自分がどちらのタイプかはアイプチやふたえのりでミックス型、平行型のようなかたちを作れるかどうかである程度わかるのですが、アイプチなどでうまくラインができない場合でも手術では可能、というケースもありますので、デザインで迷われている場合は担当医とよくご相談ください。
●ふたえ全切開ダウンタイム

直後〜2,3日:腫れがいちばん目立ちます
4〜7日:腫れは落ち着いてきますがまだ腫れ感はあります
8〜14日:腫れがかなり落ち着いて目立たなくなってきます
14日〜1か月:腫れている感じが気にならなくなる時期です
まぶたの腫れ方は個人差がおおきく、今回の症例は標準的な経過よりすこし腫れが目立ち、期間も長かったケースです。腫れの程度と期間にもっとも影響するのはまぶたの厚みです。次に手術後の安静(運動や入浴などは腫れやすくなります)や冷却のしかた、腫れ予防薬の使用(トラネキサム酸、カルバゾクロムスルホン酸)、腫れ予防の漢方薬なども影響します。術後の腫れが不安な場合はあらかじめご相談ください。
●きずあとのダウンタイム

直後〜7日:まだ糸がついている時期、糸が気になるなら透明糸使用可
7〜14日:抜糸
1〜3か月:傷あとの赤み、凹凸が気になる時期、きずあとの回復を早める内服薬処方可
3〜6か月:赤み、凹凸が気にならなくなってくる時期
きずあとについては今回の症例は標準的な経過です。1か月目にはまだ赤みがありますが、半年目にはほぼ赤みがなくめだたない傷あとになっています。体質によっては1年程度赤みが続くこともありますので、ケガや手術のあとが赤くなりやすい、硬くなりやすいという体質の方、手術のあと思った以上に赤みが目立ち気になるなどあれば傷あと用の内服薬を処方しています。内服の期間は抜糸から2−3か月程度です。
●ふたえ全切開を受ける年齢について

埋没法ではなくあえてはじめから全切開を選ばれた症例をご紹介しました。切開がこわい、不安、まずはどうなるか埋没でみてみたいという方にはじめから切開法をおすすめすることはありません。まずは埋没から、そのあと線が消えたらまたそのときにどうするか考えます、という方のほうが多いのも確かです。
今回の症例のようにご自身やご家族がインターネットなどで調べて埋没法に不安がある、アイプチなどで二重ラインをつくってみた結果二重の線がつきにくいのではないかと考えている、実際にまぶたの厚みなどにより二重ラインがやや不安定になりそう、埋没法では希望される形が難しい、などの例でははじめから全切開をおすすめすることもあります。
今回ご家族が心配されていたように埋没法のほうがリスクが高いということはなく、各術式に特有の合併症、副作用がそれぞれにあります。たとえば埋没法では糸の露出、目に傷が付く可能性など。切開法では直後に傷あとがめだつ、術後の腫れや内出血が目立ちやすく期間も長くなることがある、などです。
二重全切開の手術は細部の違いはあってもさかまつげ(睫毛内反)の手術とほぼ同じです。重度のさかまつげでは幼少期に手術をうけることもありますので、手術自体に年齢制限はなく、10代で受けたからといって特別なデメリットもありません。ただし、未成年であるためすくなくとも初診のときは必ず保護者の方と受診いただくこと、手術の内容や手術後の経過についてご本人、保護者ともに十分理解されていることなどを条件に手術をおこなっています。
お問い合わせ・ご予約
9:50 ~12:30、13:30~17:50 (木、日、祝のぞく)
TEL:076−239−0039
■この手術についての説明
この治療は、上まぶたを切開して、二重のラインをつくる手術です。
方法
1.手術当日、ブジーを使ったシミュレーション等で希望するまぶたの形を再度確認し、切開ラインをデザインします。
2.局所麻酔で治療を行います。極細の針を使ってまぶたに局所麻酔の注射をします。麻酔が十分にきいていることを確認してから手術をはじめます。
3.二重をつくる線に合わせて切開し、細い糸でふたえのラインを固定します。切開した部分を細い糸で縫合します。
一般的な経過
・切開したきずあとは残りますがほとんど目立ちません。
・5〜7日後に抜糸をします。
・腫れには個人差がありますが、通常ピークは1、2日目です。完全に落ち着くまで2〜3ヶ月かかることがあります。腫れている間は、重瞼幅(ふたえの幅)が広く見えます。
・まぶたに内出血(あざ)が出ることがあります。内出血が出た場合は消えるまで最長で2週間ほどかかります。
・当日から洗顔や短時間のシャワーは可能です。ただし、強くこすったり、押さえたりしないようにして下さい。
・当日は飲酒や、運動、長風呂、サウナは避けて下さい。
・アイメイク(アイシャドウ、アイライン等)は抜糸の翌日まで避けて下さい。また、コンタクトレンズの使用は4週間避けて下さい。睫毛パーマ、睫毛エクステンションは術後1か月目以降可能です。
・抜糸は外側の糸のみで、中に残した糸は体に残りますが2〜3か月で溶けて吸収されます。
■合併症、副作用について
・アレルギー
術中術後使用薬などによる各種アレルギー反応(稀にアナフィラキシー反応などの重篤なアレルギー反応)。
・出血
出血は通常ほとんどありませんが、内出血が出る場合があります。
・感染・異物反応
ふたえの固定に使う糸は吸収糸(溶けてなくなる糸)で体の中に残しても害のないものですが、ごくまれに感染や異物反応(赤くなる、しこりになる、等)を起こすことがあり、その際は糸を除去する必要があります。
・眼瞼下垂
手術のあと目が開きづらくなることがありますが、通常は腫れがひいてくると改善します。腫れがひいても開きづらさが改善しない場合は再手術の適応となります。
■費用について(自由診療、すべて税込)
◎二重瞼全切開法 396,000円 (モニター割引:336,600円)
局所麻酔、極細麻酔針(34G)、内服(痛み止め、化膿止め)、術後ケアセット(ガーゼ、目元用濡れコットン、冷却ジェル)、抜糸、術後半年までの再診料はすべて手術費用に含まれています。
※モニター割引を適用した場合は術後1週間、1か月の受診と写真撮影が必須です。モニター画像は眉上から鼻先までの範囲を使用する部分モニターです。
※上記は2026年2月時点での料金です。料金改定により料金が変更となる場合があります。最新の料金については料金表をご参照ください。 料金表を見る
■麻酔と費用について
本手術は、全身麻酔・局所麻酔のいずれでも対応可能ですが、通常は局所麻酔で痛みを十分に軽減できます。麻酔に関する費用は手術費用に含まれていますが、術前検査の費用が別途かかります。
局所麻酔の術前検査費用 11,000円
執筆・上記症例執刀医

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
専門医資格等:
日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師