【症例】他院眼瞼下垂術後の修正(上眼瞼形成術)〈case.073〉
※当院の症例写真では個人情報保護のためのモザイク処理をのぞいて、形や大きさをかえるような画像修正は一切おこなっておりません。
◎まぶたの下がり、ふたえの形を修正
【80代女性】上眼瞼形成術(眼瞼下垂修正、ふたえ修正) 術前/術後6か月


他院で保険適用での眼瞼下垂手術をうけたが目尻側が下がっているのが気になるということで受診されました。まぶたは瞳孔が十分みえる範囲まで挙上されており、眼瞼下垂の治療としては問題がない状態でした。まぶたのカーブは目尻側がすこし下がっており、内側は皮膚の下垂を認めました。
まぶたのカーブは中央にピークがくるよう微調整し、二重の形、たるみ感も解消するため「上眼瞼形成術」を提案しました。

手術後はまぶたのカーブが改善され、目頭側のたるみ、皮膚の下垂も解消されています。
上眼瞼形成術のデザイン

今回は皮膚のあまり、たるみが少なく皮膚切除は行いませんでした。目頭側のたるみ、下垂は皮膚を伸展させて固定することで解消しています。
上眼瞼形成術のダウンタイムときずあと

●ダウンタイムについて
直後〜2,3日:いちばん腫れが目立つ時期です。安静にして過ごすことをおすすめします。
4〜7日:落ち着いてくるがまだ腫れ感があります。内容によっては仕事などが可能です。
8〜14日:腫れが目立たなくなる時期です。内出血が出た場合はこの時期にうすくなって消えていきます。
14日〜1か月:ほとんど腫れていることが気にならなくなる時期です。

●きずあとについて
複数回の手術でもきずあとは目立ちにくいようデザインし、丁寧に縫合することで不自然に見えることはありません。

下を向いたときの傷あとも目立ちません。
「上眼瞼形成術」術後の眼瞼下垂?
「まぶたのたるみとり」「ふたえ形成」「見開きの調整」を同時におこなうのが「上眼瞼形成術(じょうがんけんけいせいじゅつ)」です。
□まぶたが重くてつかれる
□まぶたが下がって見えにくい
□年齢とともに目が小さくなってきた
などが適応となります。
今回は眼瞼下垂症手術後の修正術として「上眼瞼形成術」を行いました。基本的に初回手術と同じ手順で行いますが、前の手術でできた瘢痕、癒着を解除し、目を開く筋肉「上眼瞼挙筋」を確認して固定しなおします。

この症例では手術後1か月頃をピークとして「術後の眼瞼下垂」が一時的に悪化する症状がみられました。きずあとが硬くなるタイプでみられる症状です。術後1〜3か月頃をピークとした瘢痕拘縮とよばれる傷あとの硬さにより、目が開きにくくなるというものです。通常は、傷あとがほぐれて硬さがとれてくる半年〜1年程度で術後の眼瞼下垂は改善します。
手術のあと目が開きにくくなってくると大変心配なものですが、通常は手術中(直後ではなく皮膚を縫合する前)の目の開きまで回復することがおおいです。このため当院では手術中に目の開きをご自身で確認いただくようにしています。眼瞼下垂術後の修正を考えられいる場合でも、少なくとも半年までお待ちいただくと回復するケースが少なからずありますので、まずは半年、傷あとのゆるみをお待ちいただくようお願いしています。

■この手術についての説明(上眼瞼形成術:じょうがんけんけいせいじゅつ)
この治療は、上眼瞼(上まぶた)の形を整える手術です。目の開き(黒目の見え方)、皮膚のたるみ、ふたえの形、ふたえの幅を希望にあわせて整えます。
方法
1.手術当日、ブジーを使ったシミュレーション等で希望するまぶたの形を再度確認し、切開ラインをデザインします。
2.局所麻酔で手術を行います。極細の針を使ってまぶたに局所麻酔の注射をします。麻酔が十分にきいていることを確認してから手術をはじめます。
3.まぶたの皮膚を切開します。皮膚があまってかぶさっていたり、さかまつげがある場合には適量の皮膚を切除します。
4.まぶたの開きの調整が必要な場合には眼瞼挙筋腱膜(まぶたを開ける組織)を瞼板(まぶたにある軟骨のような組織)に細い糸で固定します。
5.黒目の見え方やまぶたのカーブを体を起こした状態で確認し、必要に応じて形や左右差を調整します。切開した部分を細い糸で縫合します。
一般的な経過
・切開したきずあとは残りますが、ほとんど目立ちません。もともとふたえの線がない場合には、切開部位が新たなふたえの線になります。
・術後5〜7日目に抜糸します。
・腫れには個人差がありますが、通常ピークは1、2日目です。完全に落ち着くまで2〜3ヶ月かかることがあります。腫れている間は、重瞼幅(ふたえの幅)が広く見えます。
・まぶたに内出血(あざ)が出ることがあります。内出血が出た場合は消えるまで最長で2週間ほどかかります。
・当日から洗顔や短時間のシャワーは可能です。ただし、強くこすったり、押さえたりしないようにして下さい。
・当日は飲酒や、運動、長風呂、サウナは避けて下さい。
・アイメイク(アイシャドウ、アイライン等)は抜糸の翌日まで避けて下さい。また、コンタクトレンズの使用は4週間避けて下さい。睫毛パーマ、睫毛エクステンションは術後1か月目以降可能です。
■合併症、副作用について
・薬剤のアレルギー
術中術後使用薬などによる各種アレルギー反応(稀にアナフィラキシー反応などの重篤なアレルギー反応)。
・出血
出血は通常当日から翌日にかけて、にじむ程度ですが、出血が多い場合内出血が出る場合があります。非常に稀ですが、まぶたの奥で多量に出血したことが原因で、失明したという報告があります。
・感染・異物反応
挙筋腱膜や筋膜の固定に使う糸はポリプロピレン製で体の中に残しても害のないものですが、ごくまれに感染や異物反応(赤くなる、しこりになる、等)を起こすことがあり、その際は糸を除去する必要があります。
・まぶたが閉じにくくなる
手術の影響で目の周りの筋力が一時的に弱くなり閉じにくくなることがありますが、半年ほどで改善します。まれに、まぶたを開ける筋力が弱い場合で黒目全体が見えるほどに目が開くように調整すると、まぶたが閉じにくくなることがあり、目のかわきや角膜に傷がつくなどの問題が起こる可能性があります。
■費用について(自由診療、税込)
◎上眼瞼形成術(挙筋前転法、たるみ取り、二重形成含む)
638,000円
局所麻酔、極細麻酔針(34G)、内服(痛み止め、化膿止め)、術後ケアセット(ガーゼ、目元用濡れコットン、冷却ジェル)、抜糸、術後半年までの再診料はすべて手術費用に含まれています。
※自由診療術後の修正や、修正の内容によっては他院修正加算を算定させていただく場合があります。詳しくは診察の際にご確認ください。
※モニター割引(15%割引)を適用した場合は術後1週間、1か月の受診と写真撮影が必須です。モニター画像は眉上から鼻先までの範囲を使用する部分モニターです。
※上記は2026年10月時点での料金です。料金改定により料金が変更となる場合があります。最新の料金については料金表をご参照ください。 料金表を見る
■麻酔と費用について
本手術は、全身麻酔・局所麻酔のいずれでも対応可能ですが、通常は局所麻酔で痛みを十分に軽減できます。麻酔に関する費用は手術費用に含まれていますが、術前検査の費用が別途かかります。
局所麻酔の術前検査費用 11,000円
執筆・上記症例執刀医

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
専門医資格等:
日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会(JSAPS)認定 美容外科専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師
※日本美容外科学会(JSAPS)認定 美容外科専門医につきましてはJSAPS日本美容外科学会HPでご確認いただくか、下記へお問い合わせいただきますようお願いいたします。 TEL:03-5291-6231 E-mail:office@jsaps.org
お問い合わせ・ご予約
9:50 ~12:30、13:30~17:50(木、日、祝のぞく)
TEL:076−239−0039