顔のクリニック金沢

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保険適用と自由診療の《眼瞼下垂手術》で注目すべき5つのポイント

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まぶたの手術は保険診療でも自然に美しく仕上げることは当然のことです。

 

「Form follows function(形態は機能に従う)」という言葉がひろく知られているように「機能を追及すればおのずと形も美しくなる」ためです。

 

では、なぜ保険適用になる場合とならない場合があるのでしょうか?

 

 

 

 

保険適用と自由診療のちがい

一般に保険適用は医学的な必要性にもとづいて治療方針が決められるため、治療内容に制限があるかわりに費用は健康保険で一部がカバーされるため安価に治療が受けられます。

一方、自由診療ではとくに外見、美容的な面においての自由度が高い点が最大のメリットです。

手術の内容についても保険適用であれば担当医の診断により決定され、制限もありますが、自由診療では患者さんの希望に応じて手術内容を変えることが可能であり、内容の制限はありません。

担当医の指定は保険適用では一般にできませんが、自由診療では担当医を自由に選ぶことが可能です。

費用は保険適用であれば全国一律同じ料金ですが、自由診療は施設によって異なる料金となります。

 

このコラムでは保険適用と自由診療の《眼瞼下垂手術》で気になる5つのポイントについて説明します。

 

 

 

 

 

《眼瞼下垂手術》で注目すべき5つのポイント

1.まぶたがどれくらい下がっているか?

2.ふたえの幅、形、目の上のくぼみ

3.まぶたのたるみ

4.黒目の見え方

5.希望通りの形にならなかった場合の修正について

 

 

 

 

 

1.まぶたがどれくらい下がっているか?

保険適用となる条件は「まぶたが開けにくいために日常生活に支障があること」「まぶたが下がって視野が狭くなっていること」です。

このため中等度・重度の眼瞼下垂が保険適用の対象となります。視野に影響のない軽度の眼瞼下垂は保険適用となりません。

セルフチェックをする場合は鏡をみたときや写真などで黒目の中央にある瞳孔がかくれていないかを確認してみてください。瞳孔が一部でも隠れていれば保険適用での治療が受けられる可能性があります。

また、軽度の眼瞼下垂でも重い感じが気になるなどの理由で手術を希望される場合、自由診療での治療が可能です。

 

 

 

2.ふたえの幅、形、目の上のくぼみ

保険適用では希望に応じて幅や形を変えることはないため、多くの外科医は見た目が大きく変わりすぎないようにすることが多いようです。もともと一重まぶたの場合は眼瞼下垂手術をすることで二重の線が入ることは避けられません。

一重を二重にしたい、二重の幅が狭くなった、三重になっている、左右差があるなどの理由で二重の形や幅を整えたい場合は自由診療となります。

自由診療では「希望に応じた」二重の幅、形のデザインが可能です。

ポイントは「希望に応じた」という部分です。自由診療ではご自身のまぶたや画像をつかったシミュレーションにより希望されるイメージを確認したうえで、手術をプランニングします。

 

 

 

 

 

3.まぶたのたるみ

保険適用の手術は目の開きを改善して視野を広げる手術であるため、視野に入るほどの重度のたるみでなければたるみとりは治療の対象になりません。また、重度のたるみであっても美容的な改善を目的としているわけではないため、ご希望に沿って形をととのえるものではありません。

眼瞼下垂の手術と同時にまぶたのたるみとりをしたい場合は自由診療になります。

保険適用でもカウンセリングや整容性を重視していることを強調して美容的な効果が得られることをアピールしている施設もありますが、本来の健康保険による治療の目的に沿わないばかりでなく、安易に不適切なデザインでのたるみ取りをされてしまい、不自然な見た目になったり、左右差、つっぱり感などで悩んでいる方が多いのも実情です。

 

 

 

 

4.黒目の見え方

保険適用では視野が十分確保できることをゴールにします。どれくらい黒目が見えるようになるかはもともとのまぶたの筋力や担当する外科医の考え方によります。

一方、自由診療では黒目がどれくらい見えるようにしたいかだけでなく、まぶたのカーブの形まで希望に応じた調整が可能です。手術中に体を起こした状態で写真撮影をおこない、希望の黒目の見え方になるまで時間をかけて丁寧に調整していきます。

自由診療では「希望に応じた」黒目の見え方の調整が可能です。

 

 

 

 

5.希望通りの形にならなかった場合の修正について

保険適用では「手術を受けても目が開かなかった」という場合のみ保険適用での修正手術が受けられます。左右差などを理由に保険適用での修正を受けることはできません。保険適用にならない美容的な理由での修正を希望される場合は自由診療となります。

自由診療では「希望に応じた」修正手術に対応している施設がほとんどです。

自由診療では二重の幅、形、たるみの残存、黒目の見え方、左右差などあらゆる修正が可能です。

 

 

 

まとめ

・保険適用と自由診療の《眼瞼下垂手術》で注目すべき5つのポイントについて説明しました。

・中等度以上の眼瞼下垂があって見た目で気になる点がなければ保険適用手術が適しています。

・二重の幅やたるみとりなど見た目についての希望がひとつでもあるようなら自由診療での治療を検討されるようおすすめします。

 

 

 

 

 

顔のクリニック金沢の《眼瞼下垂手術》

顔のクリニック金沢では経験豊富な《形成外科専門医》《美容外科専門医(JSAPS)》顕微鏡をつかって精密な手術をおこなう《マイクロサージャリー》の技術を駆使して手術をおこなっています

手術には高周波メスを使うことで出血は最小限にすることができます。これにより腫れや内出血がでにくく、ダウンタイムも最小限となります

当院は保険適用での治療にも対応しています。希望される場合は予約の際にお申し出ください。また、保険適用の手術で思った結果が得られなかった患者様もぜひご相談ください。

 

 

 

費用について

保険適用では全国一律で眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法、15万円程度)の費用が算定されるため、日帰り手術であれば5万円程度(3割負担)の自己負担となります。

 

自由診療では施設によって費用が異なります。当院でたるみとりやふたえ形成を併用した挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂症手術として「上眼瞼形成術」をおこなっています。手術費用については料金表をご参照ください。

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師