顔のクリニック金沢

COLUMN

コラム

口元の治療:よくある質問 FAQ

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Q:健康保険は使えますか?

A:2つの条件がそろえば健康保険を使って治療を受けることができます。

①かみ合わせの異常がある

②手術の前に装置を付けて歯の矯正をする(決められた装置のみ)

そのほか、下記にあてはまる方では健康保険が使えません。

・舌側矯正(裏側矯正)器具など特殊な装置を使って矯正する

・口元全体が出ているがかみ合わせは問題ない

・歯肉が見えるガミースマイルがあるが噛み合わせは問題ない

・不正咬合があっても術前矯正を行わない(サージェリーファースト法)

・歯科矯正治療が終了している

ご自身のかみ合わせに問題があるか診断を希望される場合はご来院ください。

 

Q:入院は必要ですか?

A:上下顎骨切り術(ルフォーⅠ型骨切り術+下顎枝矢状分割骨切り術)は入院が必要です(提携医療機関で治療を行っています)。下顎だけの輪郭を整える手術では入院は必要ありません。

 

Q:手術のあと顎間固定をしますか?

A:上顎と下顎をかみ合わせた状態で固定する「顎間固定」はおこないません。安静のため、食事のとき以外やわらかい輪ゴムを使って軽く固定することがあります。

 

Q:腫れはどれくらいで引きますか?

A:腫れのピークは、術後2日目です。それ以降、少しずつ腫れは引いていきます。2週間で8割ほどの腫れがひいた程度になります。すこしむくんだように見えますが、違和感がない程度です。完全に腫れが引くまでは、2-3ヶ月かかります。

 

Q:いつから食事ができますか?

A:上下顎骨切り術以外の手術では、当日から食事ができます。上下顎骨切り術の場合は翌日から食事ができます。柔らかいものからはじめて少しづつ形のあるものも食べられるようになります。かたいお肉などは、6週間ほど避けてください。

 

Q:プレートはそのままですか?

A:体に長く入っていても問題ないチタンプレートですので、そのままでもかまいません。除去を希望される場合は8ヶ月以降であれば可能です。全身麻酔の手術ですが、日帰りで受けることができます。

 

Q:遠方から診察に行きたいと思っていますが大丈夫でしょうか?

A:レントゲンやCTの検査結果を持ってきていただければ、当日に診断やおおよその治療方針まではご提案できます。必要な検査項目については予約の際にご説明いたします。

 

Q:矯正治療はどこで行いますか?

矯正治療は提携している歯科医院で受けていただいています。遠方の歯科医院との提携も可能ですのでご相談ください。

 

お問い合わせ・ご予約(診察の予約は電話受付のみ)

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.(木、日除く)

〈顔のクリニック金沢〉専用お問い合わせフォーム

 

 

監修:顔のクリニック金沢、金沢医科大学形成外科 医師 山下 昌信

顎変形症で手術を受ける理由

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顎変形症で手術を受ける理由

歯科矯正治療の進歩により、手術を受けなければ噛み合わせがあわないという方は今後ますます減少することでしょう。「噛み合わせをあわせるためだけの手術」は必要なくなりますし、それはそれで喜ばしいことです。

顎骨手術には、「歯科矯正治療」あるいは「噛み合わせをあわせるだけの手術」ではけっして得られることのない多くのメリットがあります。

その一つが「顔の見た目の改善」です。

 

 

顎骨手術による「顔の見た目の改善」

顎変形症治療で当院を受診される方の多くが、実は「以前に歯科矯正治療を受けていた」あるいは「外科手術を受けたことがある」方々です。治療自体が間違っていたわけではありませんが、ご自身が治療を希望した「悩み」と歯科矯正あるいは手術治療の「治療ゴール」が共有されていなかった結果、

 

「噛み合わせはあったけど何となく下顎の前突感が残っている」

 

「歯は綺麗にそろったけど口元全体の突出が残っている」

 

とお悩みの方はけっして少なくありません。

噛み合わせの治療が終了後も見た目についての悩みをお持ちの方は、どうぞ当院でご相談下さい

 

 

【顔のクリニックの担当医】

米国UCLA留学で最新の形成外科治療を学んだ経験豊富な専門医があなたの治療を担当します。

医師 山下昌信 

金沢医科大学形成外科准教授

日本形成外科学会専門医

日本美容外科学会(JSAPS)専門医

日本顎顔面外科学会専門医

米国UCLA形成外科フェローシップ修了

 

 

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監修:顔のクリニック金沢、金沢医科大学形成外科 医師 山下 昌信

口元の基準 incisal show

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今回は骨格、輪郭の治療で大切なポイントとなる《歯の見え方》と手術による変化について詳しく説明します。

 

incisal showとは》

輪郭の手術で上あごの位置を決めるポイントになる上の歯の見えかたのことを《incisal show(インサイザルショウ)》といいます。

 

《関連用語》

・incisal show at rest

唇の力を抜いたときに正面から見える前の中央にある歯《切歯》の量。

・incisal show at smile

大きく笑ったときに正面から見える前の中央にある歯《切歯》の量。

※いずれも適切な日本語訳は今のところありません。

 

 

 

輪郭手術と歯の見え方の変化

輪郭手術のうち、上あごの位置を変更する術式を《Le Fort (ルフォー)I(いち)型骨切り術》といいます。小顔を希望される方の中には《Le Fort I型骨切り術》で上あごを何㎜短くしてほしいとオーダーされることがあります。では、顔を1㎝小さくしたい場合は上顎を1㎝短くすればよいのでしょうか?

 

実は、上あごを短くする目安となるのが《incisal show》です。

 

力を抜いたときの歯の見え方《incisal show at rest》の理想値は男性では2mm、女性ではもう少し大きく4mmといわれています。この値が小さくなると唇の力を抜いた自然な状態でも歯が見えなくなり、男女ともに表情から若々しさが失われてしまいます。反対にこの値が大きい場合、特に男性では実年齢よりも若く見えすぎてしまいます。女性では歯がたくさん見えているほうが若々しく、エレガントさを演出してくれるのに対し、男性では歯が見えすぎるとやや軽く、あるいは幼く見えてしまう原因になるため注意が必要です。手術による上顎の短縮量はこの歯のみえかた《incisal show》を適正にするように決定します。

 

 

笑ったときの歯の見え方、《incisal show at smile》の適正値

笑ったときの歯のみえかたである《incisal show at smile》は、男女ともに歯が全部見える《full crown》が理想とされます。笑ったときの歯の見え方が大きくなりすぎると、歯肉が見えて目立つ《gummy smile(ガミースマイル)》とよばれる状態になり、その程度によっては個性の強い見た目となります。歯肉の見えすぎる《gummy smile》に対しても上顎を移動させる手術である《Le Fort I型骨切り術》による上顎の短縮が有効です。

 

 

笑うと歯肉がみえる《gummy smile》

では、安静時の歯の見え方が適正であるのに、笑ったときに歯肉が見えすぎる《gummy smile》があるときはどうすればよいのでしょうか? この場合の上顎短縮はあまりおすすめしません。軽度の《gummy smile》は許容するかあるいはボトックス治療などの切らない治療方法が第一選択となります。年齢をかさねると骨格が小さくなるために顔の皮膚軟部組織は多かれ少なかれたるんで下垂します。若々しさをできるだけ保つためには前歯の見え方、《incisal show》を考慮しない上顎の切りすぎは避けるのが無難です。

 

答え:多くの方にとって1cmは切りすぎです。

 

 

監修:顔のクリニック金沢、金沢医科大学形成外科 医師 山下 昌信