顔のクリニック金沢

COLUMN

コラム

まぶた手術のタッチアップ・
修正治療について

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タッチアップ、修正治療について

まぶたの手術後に気になるところや希望通りになっていないところがある場合、手術後6か月以降に微調整としてタッチアップ、修正治療をうけることができます。二重の形や幅はまぶたの開き、皮膚の厚み、眉の動きの変化によっても変わってきます。当院ではわずかでも気になるところがあれば積極的にタッチアップ、修正治療を行っています。

 

 

ふたえ修正治療の内容

①二重の形や幅(ハム目含む)

②目の開き、黒目の見え方

③上まぶたのカーブ(三角目、つり目)

④まぶたのふくらみやくぼみ

⑤その他

 

 

 

 

①二重の形や幅(ハム目含む)

もっともご相談が多いのが二重の形や幅の修正です。

「二重の幅が狭すぎる 」

「二重の幅が広すぎる」

「ふたえの幅に左右差がある」

「二重線が二股になっている」

「ハム目になっている」

「希望した形とちがっている」

などの修正治療が可能です。

 

 

「二重の幅が狭すぎる 」

広い位置で二重のラインを固定しなおします。持続性や形の自然さを考えると切開法が望ましいのですが、埋没法で一時的に広い幅をキープすることも可能です。

【症例・case.48】埋没法で二重幅を広くした例(埋没法の修正)

 

 

「二重の幅が広すぎる」

幅が広すぎる場合の手術による修正法は2つです。1つ目は狭い位置を切開して固定しなおす方法です。広いところについているラインが残らないよう予防として「吊り上げ法」「袋とじ縫合」をおこないます。通常埋没法での修正はできないため、適応は切開法のみとなります。「なりたい目」のシミュレーションも、すでに広めのラインがついているためご自身のまぶたでおこなうことができません。ご自身の画像をつかったシミュレーションで希望されるイメージを共有して手術をおこないます。

2つ目の方法は見開きを大きくすることで二重幅をせまくみえるようにする方法です。極端に幅広すぎない二重で、まぶたが重い、眠そうに見えるなど目の開きをいまよりもよくしたいという例に限定されますが、この方法では同じところを切開するため吊り上げ法は必要ありません。眼瞼下垂の治療としておこなわれる「挙筋前転法」を応用した手術法です。

【症例・case.28】見開きを大きく、二重幅は狭く修正(ふたえ全切開の修正)

手術以外で二重幅を狭くする方法として、眉を上げるクセがあることでふたえ幅が広く見えているケースに限定されますが、「ボツリヌストキシン注射」で眉が上がりすぎないよう調整することで幅を微調整することができます。眉間や額のしわが減るというメリットもありますが、効果の持続は3−4か月であり定期的に注射が必要なことがデメリットです。

 

 

「ふたえの幅に左右差がある」

二重幅の左右差、形の左右差などを解消することが可能です。まぶたの状態にもよりますが、切開法、埋没法いずれも適応になります。

【症例・case.40】埋没法での左右差改善例

 

 

「二重線が二股になっている」

二重の内側、外側が二股になることがあります。どちらかのラインで固定しなおす修正手術が可能です。修正の方法は基本的に切開法となります。

 

 

「ハム目になっている」

修正のなかでも最近ご相談の多い、まつげの上がぷっくりして腫れているようにみえる「ハム目」は以下のようなまぶたのタイプの方に起こりやすい傾向があります。

□一見薄そうにみえても、実は内部に厚みがあるまぶた

□手術前にさかまつげがあった

□幅広の平行型二重にした(9mm以上)

□二重ラインの食い込みが強すぎる

 

ハム目の修正にはいくつかのステップがあります。

①まぶたのボリューム調整
:まぶたの脂肪や筋肉(眼輪筋)を適切に調整し、必要以上に取りすぎないことで、自然なふくらみを残します。すでに過剰な切除がおこなわれている場合には組織の移植によりボリュームを回復します。移植組織はまぶたの手術範囲で脂肪や眼輪筋を採取できる場合はそれを利用します。採取できる組織がない場合には他の部位から脂肪や筋膜などを移植せざるを得ない場合もあります。

②二重幅の調整:厚いまぶたで幅の広い二重にした場合は幅を狭くすることでハム目を解消することが可能な場合があります。

③食い込みの調整:二重線の固定をまぶたの深部にある「瞼板」という硬い組織への固定でおこなわれている場合、食い込みが深く不自然になりやすい傾向があります。修正手術ではまぶたの中にある二重を形成する構造「皮膚穿通枝」を形成しなおすことで自然な食い込みのない二重を形成します。

 

 

「希望した形とちがっている」

希望した形と違う場合は、「末広型」→「平行型」、「平行型」→「末広型」など希望に応じて形を修正します。「もうこひだ」とよばれる目頭のつっぱりが強すぎるために平行型にならない例では「内眼角形成(目頭切開)」の併用が必要になることもあります。

【症例・case.29】末広型から並行型へ(埋没法の修正)

 

 

②目の開き、黒目の見え方

目の開きや黒目の見え方が希望通りではなかった、左右差があるなどです。初回の手術は二重形成、美容目的でのたるみとりや眼瞼下垂手術、保険適用での眼瞼下垂手術などいずれであっても修正可能です。ゴールは無理なく左右差のない開き、黒目の見え方にすることです。もともとの筋力によりどこまで黒目がみえるようにできるかは個人差がありますので、筋力の計測やまぶたの厚みなどを考慮して個別にゴールを設定します。

【症例・case.14】二重幅は変えずに見開きを改善(埋没法の修正)

まれにまぶたを開く構造の一部である「挙筋腱膜」が切除されているケースがあります。残っている組織で再建ができない場合には他の場所から筋膜を移植して挙筋腱膜を再建することが必要となる場合もあります。移植に使用できる筋膜は「側頭筋膜(こめかみ)」「大腿筋膜(ふともも)」「前鋸筋筋膜(脇腹上あたり)」などです。

 

 

③上まぶたのカーブ(三角目、つり目)

上まぶたのカーブが希望と違う、「三角目」「つり目」などで不自然に見えるというケースです。皮膚のたるみや二重ラインがきれいにラインがついていないことが原因で三角に見えている場合はたるみとりやふたえラインをしっかりとつけなおすことで形を整えることが可能です。眼瞼下垂の術後などでまぶたそのもの(まつげのきわ部分)から三角、つり目になっている場合は、まぶたを開く筋肉を固定する位置を調整することで自然なカーブに整えることができます。とくにまぶたを支える軟骨のような「瞼板」がやわらかい例では三画目やつり目になりやすい傾向があります。その場合も固定する方法や位置を調整することでまぶたのカーブに「角(カド)」ができないようにします。

【症例・case.23】埋没法後の三画目を全切開で修正(埋没糸抜糸あり)

 

 

④まぶたのふくらみやくぼみ

上まぶたのふくらみ、くぼみが残っているケースです。ふくらみは目頭側(鼻側)に残りやすく、加齢とともにせり出してくる「眼窩脂肪」が原因です。眼窩脂肪を適量切除することでふくらみをなくすことができます。くぼみは眼窩脂肪がもともと少ないことや、眼瞼下垂の治療が不十分なときに生じます。くぼみの治療法は眼瞼下垂の再手術、脂肪注入、ヒアルロン酸注入など症状や希望に応じて選択肢があります。

 

 

⑤その他

「まぶたの傷あとが気になる」

「予定外重瞼線ができて三重になっている」

「手術のあとまぶたが閉じにくくなってしまった」

「修正手術をうけたがあまり変化がなかった」

そのほか、これまでさまざまな修正治療のご相談をお受けしています。症状や治療方法の希望などをお伺いしたうえで、可能な治療をご提案しています。

 

 

 

まとめ

ふたえ手術で修正が可能な内容は「二重の形や幅」「目の開き」「黒目の見え方」「上まぶたのカーブ」「まぶたのふくらみやくぼみ」などです。他院で治療を受けた方の修正もお引き受けしています。他院での治療後では、受けられた治療内容がわかる「手術記録」「カルテ」などの資料があればお持ちください。

 

 

 

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

 

 

【執筆および担当医について】

本コラムを執筆した形成外科医は十分な経験と知識を有するエキスパートにのみ与えられる日本専門医機構および各学会の専門医です。

《外科医》 山下明子

日本形成外科学会専門医

日本美容外科学会(JSAPS)専門医

米国形成外科学会 国際会員

金沢医科大学形成外科学 非常勤講師

下眼瞼形成術と
術後の外反のリスクについて

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皮膚を切開する「経皮法」の下眼瞼形成術は、「ハムラ法」「切開ハムラ」などともよばれますが、のびてしまった皮膚を切除してたるみを改善させるための非常によい方法です。

一方で皮膚を切開することによる外反(がいはん)のリスクが皮膚を切らない「経結膜法」よりも高くなります。

下眼瞼形成術と外反のリスクについて解説します。

 

外反とは?

下まぶたが眼球から浮いてしまい、あかんべえの状態でもとにもどらないことを「外反(がいはん)」といいます。

くまを改善させる手術で生じる合併症のひとつです。

外反の程度にはわずかに浮いている程度から赤い結膜が完全に見えて目が乾燥する重度のものまでさまざまです。

 

 

 

外反のしやすさに影響する因子

くまを改善させる「下眼瞼形成術」のあとの生じる外反のしやすさにはいくつかの要因が影響しています。

①もともとのまぶたのゆるさ

下まぶたのゆるさがある場合は術後に外反しやすくなります。ゆるさのチェックをするには2つの方法があります。ひとつめは「ピンチテスト」といい、下まぶたの皮膚を指でつまんでかるく水平方向へ引いたときのまぶたと眼球の距離を測る方法です。8㎜以上眼球から離れる場合は外反のリスクが高いといわれています。

もうひとつは「スナップバックテスト」といい、下まぶたを下の方にあかんべえをするときのように引き下げ、指を離したときにもとの位置に戻るまでの時間をはかる方法です。瞬時にもとに戻れば問題ありませんが、手を離しても数秒浮いているようであれば外反のリスクが高いといえます。

 

②術式

外反リスクの高さは「経皮法」>「経結膜法」となっています。40代未満で経皮法が必要になることはまずありません。通常経皮法が必要になるのは50代以上でふくらみが大きく、皮膚の弛緩(たるみ)が目立つ例です。

外反リスクが高くても経皮法をおこなわざるを得ない場合は、外反予防の処置をおこなう必要があります。外反予防として一般におこなわれる方法は、「眼輪筋の吊り上げ固定」と目尻の靱帯をひきしめて固定する「lalteral canthopexy」の2つです。

 

③皮膚切除量

経皮法ではのびてあまった皮膚を切除することが一般的ですが、切除量が多すぎると外反のリスクが高くなります。ポイントは皮膚を取り過ぎないこと、皮膚が緊張なく縫合できる程度にとどめることです。

 

 

 

外反が生じたときの対応

①手術直後

手術直後に外反がみられることは時々あります。麻酔や手術による刺激で目のまわりの筋肉が弛緩してしまい、しっかりと目を閉じることができなくなっている場合には直後から外反がみられます。とくにもともとまぶたのゆるみがある例では生じやすくなります。指で戻すと眼球に接触するようであれば、テーピングをおこなうだけでも改善します。また、術後数日〜1週間程度でもとにもどることがほとんどです。

②術後1〜3か月

直後は外反がなかったのにしばらくしてから外反が生じてくることがあります。体の中の傷が収縮する「拘縮」が原因です。「拘縮」がもっとも強くなるのは1か月〜3か月頃です。この時期の外反は基本的に拘縮が改善するまで待ちますが、「トラニラスト」などの拘縮をはやく落ち着かせる内服薬を飲んでいただくこともあります。

③術後6か月以降

術後半年経過しても外反が残っている場合は、それ以上の改善は期待できません。目が乾く、違和感がある、見た目が気になるなどがあれば修正手術の適応になります。

 

 

 

外反の手術治療

①移動させた脂肪を戻す修正術

外反の原因として眼窩脂肪や眼窩隔膜を下の方に移動させるときに下まぶたが引っ張られてしまっていることがあります。とくに目尻側の脂肪や眼窩隔膜を強く下に固定すると生じやすいため、移動させた脂肪を剝離して少しゆるい位置で固定することで外反が改善することがあります。

 

②下まぶたのゆるみを改善させる修正術

もともと下まぶたがゆるい症例で、予防処置が適切におこなわれていなかった場合には「眼輪筋の吊り上げ固定」や、目尻の靱帯をひきしめて固定する「lalteral canthopexy」などを追加することで外反が改善することがあります。

 

③皮膚移植術

下まぶたの皮膚切除量が多すぎる場合には、上記①、②の修正をおこなっても外反が改善されません。上まぶたや耳の後ろから皮膚を移植することで皮膚のひきつれによる外反を改善させます。パッチ状の傷あとがのこりますが、上まぶたからの移植では皮膚の質感が似ているため傷あとは目立ちづらく、傷あとが気になる場合にはレーザーなどで傷あとをぼやかす処置を追加することが可能です。

 

 

【症例】外反リスクが高い症例の経皮法

60代の男性、ピンチテスト6㎜、スナップバックテスト0.5秒で下まぶたのゆるみがありましたが、ふくらみや皮膚のたるみがあり、経皮法の適応でした。

手術は「眼輪筋の吊り上げ固定」と目尻の靱帯をひきしめて固定する「lalteral canthopexy」をおこない、皮膚の切除量は緊張なく縫合できる最小限としました。

手術直後はわずかに目尻側がつり上がったようにみえますが、1か月目にはゆるんで元の位置に戻っています。最終的に目尻の形、下まぶたの位置は元に戻っており、経過中も外反は認めませんでした。

 

このように適切な予防処置をおこなっても、よりまぶたがゆるい症例では一時的な外反や拘縮による外反を認める場合もあります。

 

 

 

くま取り手術後の外反について

くま取り手術後の外反については、まずは担当医にご相談ください。

担当医から必要な対応を受けた上で半年以上経過しても改善しない場合には外科的治療が必要になることもあります。

当院では他院での治療後に生じた外反の治療相談や手術治療をお引き受けしています。手術を希望される場合には初回手術を担当した医師の紹介状や手術記録をご持参いただくと治療方針の決定がスムーズになりますので、可能であればご持参ください。

 

 

 

 

 

【費用について】

修正手術の内容によって費用は異なりますので、診察時にお見積をお受け取りください。

 

お問い合わせ・ご予約

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10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

 

 

【執筆および担当医について】

上記の症例を担当、本コラムを執筆した形成外科医は十分な経験と知識を有するエキスパートにのみ与えられる日本専門医機構および各学会の専門医です。

《外科医》 山下明子

日本形成外科学会専門医

日本美容外科学会(JSAPS)専門医

米国形成外科学会 国際会員

顔面神経麻痺後遺症のボツリヌストキシン治療とリハビリテーション

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□顔面神経麻痺の後遺症とは?

《ベル麻痺》《ハント症候群》などの《末梢性顔面神経麻痺》の回復期に生じるさまざまな不都合を顔面神経麻痺の後遺症といいます。

・発症から4か月~ 口と目が一緒に動くなどの病的共同運動

・8~10か月~    顔のこわばり、ゆがみ、左右差

そのほか「ワニの涙」とよばれる食事などの時に涙が出る症状も後遺症のひとつです。

 

 

 

□ボツリヌストキシン治療の目的

①共同運動の改善

表情筋の一部を一時的に動かないようにすることで、間違って再生した神経をブロックして共同運動を改善させます。

②顔のこわばり、ゆがみ、左右差の改善

縮まって硬くなった表情筋をゆるめてこわばりや非対称を改善させます。

 

 

 

□後遺症の治療時期と方法

発症から4か月以降で、後遺症の症状がある方がボトックスによる治療の対象となります。共同運動やこわばりがみられる表情筋に筋肉の動きを弱める注射をします。

 

顔の写真や症状の問診をもとに、治療のターゲットとする表情筋を選びます。眼輪筋、上唇鼻翼挙筋、大頬骨筋、小頬骨筋、口唇下制筋、口角下制筋などがおもに注射の対象となります。

 

 

 

□注射後のリハビリ

下記の内容でリハビリテーションをおこないます。自宅でできる内容となっているため、一日のうち何回でも、可能な限り多めにおこなっていただくようにお願いしています。トイレに行ったときに鏡をみながらおこなっていただくことをおすすめしています。

①表情筋のストレッチ、マッサージ

 a. 目じりを横方向に引っ張る

 b. 指先を頬の中央にあてて縦、横、円を描くように動かす

 c. 口角を横方向に引っ張る

上記のa, b, cの動きをあわせて20秒程度おこなう。回数はできるだけ多く、こわばって縮まった表情筋を引き延ばすイメージで行う。

※麻痺していない側も一緒に行ってよい

※クリームなどをつけるとすべって表情筋を適切に引きのばすことができないため、肌が乾いた状態でおこなう

 

②眼輪筋のストレッチ:

額や眉を動かさないようにして、目の奥に力を入れて目を大きく開ける練習。目の周りの筋肉が伸ばされるのを感じる。

③ミラーバイオフィードバック:

鏡を見ながらゆっくりと口を動かす練習。このとき目が左右同じ大きさを保つように意識する。「ウー」「イー」「頬を膨らませる」の3つの動きをゆっくりとおこなう。

 

 

□効果の判定

注射の効果は半日程度から出始めて1週間目頃に最大となり、3-6か月続きます。注射の後1-2週目に治療前後の写真を使って効果を判定します。初回の反応をみて2回目以降の注射の量や位置を調整します。

 

 

□治療の費用

顔面神経麻痺後遺症に対するボツリヌストキシン注射(ボトックスⓇ、アラガン)は健康保険が適用されないため自由診療での治療となります。料金については料金表をご参照ください。

 

 

お問い合わせ・ご予約

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