顔のクリニック金沢

COLUMN

コラム

切らずにまぶたのたるみとり
「マドンナリフト」

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「マドンナリフト」とは?

「マドンナリフト」とはまぶたに微小なレーザービームを照射してごくちいさな穴をあける施術のことです。ちいさな穴のところに熱が作用してお肌が収縮します。さらに穴の部分で肌が再生することでまぶたのたるみや小じわが改善されます。

 

 

 

 

「マドンナリフト」のレーザーについて

「マドンナリフト」施術のレーザーはイタリアDEKA社の「スマートサイド・プント」という炭酸ガス(CO2)フラクショナルレーザーです。フラクショナルとは「わずかな、断片的な」という意味です。こまかく点状に照射することでちいさな穴があきます。

炭酸ガス(CO2)フラクショナルレーザーではまぶたのたるみ・小じわ以外にも下記の効果が期待できます。

□顔や首の小じわ

□肌の質感やハリの改善

□にきびあと

□傷あと

□毛穴の凹凸

小さな点状のレーザーを無数に照射するタイプのレーザーにはこの「フラクショナル」という言葉がつきます。このように点状に照射するレーザーには「炭酸ガスフラクショナルレーザー」のほかに、「ピコフラクショナルレーザー」「ルビーフラクショナルレーザー」があります。

 

 

 

「炭酸ガス」「ピコ」「ルビー」フラクショナルレーザーの違い

「炭酸ガス」「ピコ」はいずれも小じわ、たるみ、にきびあと、傷あと、毛穴の開きなどに効果があります。

「炭酸ガス」

肌表面に小さな穴をあけるため、肌表面の小じわやたるみ、凹凸への効果が高くなります。従来機の「スマートサイド・ドット」では表面に傷ができるためダウンタイムが長いことが欠点でしたが、改良された新機種の「スマートサイド・プント」では効果はそのままにダウンタイムが短くなる照射方法が採用されています。

 

「ピコ」

レーザーの衝撃波で皮膚の内部に小さな空洞をつくる施術です。照射するレーザーはQスイッチヤグレーザーやアレキサンドライトレーザーです。レーザーの機種にもよりますが、表面に傷ができない反面、皮下の内出血により赤みが長く続くことがあります。

 

「ルビー」

しみに効果のある「ルビーレーザー」を点状に照射することでかさぶたなどを最小限に色味を改善させる治療です。くりかえし施術することで少しずつ肌のトーンがアップしていきます。

 

 

そのほかの「フラクショナル」治療

「フラクショナルRF」

たるみなどの改善効果がある高周波「ラジオ波(RF)」を点状に照射することで真皮に熱を加え肌のハリ、小じわなどを改善する施術です。表層から真皮層にかけて熱作用がおよびますが表面の傷は微小なためダウンタイムは軽めな反面、効果もマイルドになります。

 

「ダーマペン」

フラクショナルという名前はつきませんが同じように肌に小さな穴を無数にあける施術です。レーザーではなく細い針をつかって肌に小さな穴(傷)をつけていきます。ダウンタイムが短く安価なことが最大のメリットですが、少し痛みがあること、小じわや深いにきび跡などには改善効果が乏しいことなどがデメリットです。

 

 

 

「マドンナリフト」はどうしてすごいの?

炭酸ガスレーザーが他のレーザーとおおきくちがうポイントとなるのはレーザービームによって組織がなくなって穴があく「蒸散」効果です。蒸散によってあいた穴は針などで開けた穴とちがって組織がなくなっています。この「組織がなくなってできた穴」が治るときに「線維芽細胞が収縮」することで肌のたるみに高い効果を発揮します。

蒸散には熱をともなうため、熱による組織のダメージによって「コラーゲンが増殖」し肌のハリも回復します。この「蒸散」によって穴を開ける効果と熱によるダメージが回復するときに「皮膚のリモデリング」が同時におこります。収縮、コラーゲンの増殖、皮膚のリモデリングが同時におこることで他の類似治療にくらべて高い効果が期待できるのが「マドンナリフトのすごいところ」です。

 

 

 

「マドンナリフト」のダウンタイム

たるみや小じわの施術では効果が高い治療ほどダウンタイムが長くなる傾向にあります。従来の炭酸ガスフラクショナルレーザーでは

「とてもよかったけどダウンタイムが大変だったので2回目はちょっと、、、」

という声も聞かれました。「スマートサイド・プント」は「スマートパルステクノロジー」という2つのパルス波形を組み合わせた照射法により表面の傷は最小限にしながらも深いところにしっかりと熱を加える形に改良されています。これによって効果はそのままにダウンタイムを大幅に軽減することができるようになりました。

 

 

「マドンナリフト」の流れ

①メイク落とし、洗顔

②麻酔クリームの塗布

個室のリカバリールームで麻酔クリームが効くまで30分お待ちください。

③レーザー照射

麻酔クリームをふきとりレーザーを照射します。施術後は赤みやヒリヒリ感をやわらげる軟膏を塗布してクーリング(冷却)を30分ほどおこないます。

十分な治療効果を得るために1〜2か月に1回、3〜5回の治療をおすすめしています。

 

 

 

「マドンナリフト」のダウンタイム

直後は炎症によって治療したところが赤くなります。数時間ほどヒリヒリ感を感じることがありますが軟膏を塗ると少し落ち着きます。治療後の肌は敏感になっていますので適切なケアをしてください。赤みが目立つ期間は個人差がありますが1〜3日ほど、2日目からはメイクで赤みをカバーすることができます。

【当日のスキンケア、メイクについて】

・当日洗顔は水洗いのみで、お渡しする軟膏を薄く塗布してください。

・当日の洗髪、入浴、メイクは避けてください。

【翌日以降のスキンケア、メイクについて】

・翌日からスキンケア、メイクが可能です。

・赤みがところにより残ることもありますがその後細かい点状のかさぶたができます。・赤みがおさまるまで(通常3日程度)は処方された軟膏を洗顔後に塗布してください。

・保湿は十分におこない、日焼け止め(SPF30以上)を使用してください。角質除去剤やスクラブ洗顔、アルコールやピーリング成分を含むスキンケアや美白スキンケア(レチノールやハイドロキノン配合)はかさぶたがとれるまでの間、使用を避けてください。
・7〜10日ほどで点状のかさぶたがとれていきます。一時的にざらつきを感じることがありますが、かさぶたを無理に取ってしまうとしばらく赤みが目立つことがありますので注意して下さい。

 

 

 

「マドンナリフト」の合併症と注意事項


・まれに治療部位に内出血や紫斑を生じることがあります。
・体質により色素沈着が生じる可能性があります。通常は6か月程度で改善しますが、気になる場合は内服・外用・レーザー治療などが可能です。
・ごくまれに、湿疹、かゆみが生じる可能性があります。
・肝斑が増悪する可能性があります。

 

【注意事項】
下記に該当する場合は治療が受けられません
妊婦・授乳中、肝斑がある方、治療部位の感染・湿疹、治療部位に血管系疾患・刺青・アートメイクがある、日焼けをする予定がある、抗凝固薬・レチノイド・アキュテインを内服している、金の糸が入っている、その他医師が不適切と判断した場合

 

 

マドンナリフトの費用

すべて麻酔料込みの費用となっています。

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

専門医資格等:

日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師

 

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

まぶたが腫れぼったくみえる
理由と対策

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まぶたが腫れぼったく見える理由

まぶたが腫れぼったくみえる理由はまぶたが厚いためです。ではまぶたの厚みの原因とは何でしょうか?

まぶたの厚みの原因となっている構造はまぶたの位置によってちがいます。

 

①まつげの生え際エリア表面から皮膚→皮下組織→眼輪筋→瞼板前組織→瞼板となっています。

 

まぶたの腫れぼったさを減らすには表面に近いところを薄くすると少量でも効果が出やすい反面、デコボコになるリスクが高くなり、深いところを薄くするとしっかりボリュームを減らさないと効果がわかりにくいというデメリットがあります。

 

皮膚:厚みは生まれつきのものなので減らすことができません。さかまつげやまつげのきわのぷっくり感、ハム目が気になる場合は少量皮膚を切除することでまつ毛の際をみせてすっきりさせることができます。

皮下組織:通常とてもうすいため切除してもまぶたをすっきりさせる効果は期待できません。

眼輪筋:個人差がとても大きい部分です。厚みがある場合はうすくすることでスッキリとした目元になります。

瞼板前組織:個人差がとても大きい部分です。深いところにあるためもともと厚い場合に切除してもまぶたをスッキリさせる効果が少ない部分です。

瞼板:薄くすることはできません。

 

まとめ:①の睫毛の生え際エリアで腫れぼったさを減らす効果が高いのは「眼輪筋」です。

 

 

②③まぶたの中央〜上エリア

表面から順に皮膚→皮下組織→眼輪筋→隔膜前脂肪(上のほうではROOF)→眼窩隔膜→眼窩脂肪となっています。

 

このエリアで腫れぼったさを減らすときも表面に近いところを薄くすると少量でも効果が出やすい反面、デコボコになるリスクが高くなり、深いところを薄くするとしっかりボリュームを減らさないと効果がわかりにくいというのは睫毛の生え際エリアと同じです。

 

皮膚:厚みは生まれつきのものなので減らすことができません。この部分の皮膚をふたえラインのあたりで切除しすぎると眉の近くの厚ぼったい皮膚がふたえラインの近くにくることになり、さらに腫れぼったい印象になってしまうことも。皮膚が余っている、たるんでいる場合にすっきりさせたいようなら眉下での皮膚切除(眉毛下切開法)がよい適応です。

皮下組織:通常とてもうすいため切除してもまぶたをすっきりさせる効果は期待できません。

眼輪筋:個人差があります。このエリアで眼輪筋を減量すると凹凸になったりふたえのラインがたくさんできてしまったりするため切除はおすすめしません。

隔膜前脂肪・ROOF(ルーフ):眼窩脂肪を包む眼窩隔膜の前にあるため、隔膜前脂肪とよばれます。retro-orbicularis oculi fatを略したROOFといわれることもあります。この部分の厚みには個人差があり、まぶたが腫れぼったい原因になっていることもあります。ふたえラインの上〜眉下までの広い範囲を減量することができるため、特に腫れぼったさが目立つ場合や、他の手術ですっきりしないときはこの脂肪を切除することも要検討です。

眼窩脂肪:眉下部分、イラストの③のあたりの腫れぼったさの原因になっていることがあります。切除することで眉下のふくらみ感、腫れぼったさを減らすことができます。年齢とともに中央〜目尻側がくぼんでくるため、くぼまない程度の切除にとどめることをおすすめしています。

 

まとめ:②③ふたえライン上から眉下までのエリアで腫れぼったさを減らす効果が高いのは「眼窩脂肪」と「ROOF」です。

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

専門医資格等:

日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師

 

 

※費用について

料金表をみる(自由診療)

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

【症例】目の下のくま取り(裏ハムラ)とダウンタイムについて

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【目の下のくま取り(裏ハムラ)とは】

目の下のくま取り手術、《下眼瞼形成術》とは目の下の形態を整える手術です。ふくらみやくぼみをフラットにならし、くまの影を目立たなくすることができ、目の下を自然に美しく整えます。

 

結膜の切開から脂肪を移動させる《下眼瞼形成術(裏ハムラ)》は《脂肪再配置》ともよばれ、皮膚を切開しないため腫れや傷あとなどの回復期間(ダウンタイム)が短いこと、合併症が少ないことから多くの形成外科医が採用しています。

 

【治療の流れ】

①まぶた裏の粘膜を切開します。

②目の下のくぼみ《tear trough(涙のミゾ)》部分にあるリガメントをはずします。

③目のまわりの《眼窩脂肪》をミゾのあった部分に移動させ糸で固定します。

③結膜を溶ける糸で縫合します。

 

 

【治療のポイント】

2017, Wong CH. Plast Reconstr Surg. 140 より引用

この手術の最大のポイントは皮膚のひっかかりになっているリガメントを確実にはずす《ティアトラフリリース》をおこなうことです。4時方向から8時方向までの範囲でリガメントを外すことで目の下のハの字の影ができなくなり、目の下の凹凸がなくなります。

 

《ティアトラフリリース》が不十分になってしまうと、くまの影が残ってしまう原因に。顔のクリニック金沢ではまぶたの裏の小さな切開から確実にリリースするために《高周波メス》をつかったリリース法を採用しています。高周波メスによるリリースは局部麻酔のみでは痛みを感じてしまうことが多いため、全身麻酔での施術をおすすめしています。全身麻酔には痛みによる血圧上昇をおさえることで腫れや内出血を少なくするメリットもあります。

 

 

 

 

【顔のクリニック金沢でおこなう目の下のくま取り(裏ハムラ)について】

・手術はすべて裏側の結膜切開からおこなうため、皮膚に傷はできません。

・脂肪の固定も裏側の切開からおこなう《内固定法》のため、直後に皮膚から糸が出ていたりすることもありません。

・結膜の縫合糸には溶けて吸収される糸(8−0バイクリル)を使うため抜糸の必要はありませんが、糸が気になる場合には抜糸することも可能です。(結膜を縫合しない方法もありますが、縫合しないことで出血しやすい場合があるため特にご希望がなければ結膜を縫合をしています。)

・手術時間は90〜120分です。

・麻酔科専門医が担当する日帰り全身麻酔で痛みなく受けることができます。痛みや血圧をコントロールすることで腫れや内出血を最小限におさえます。

・術後の腫れやむくみを予防するため夜は枕を高めにしてお休みください。また、決められた期間お渡しする点眼薬を使用してください。

・目の下にテーピングを行いますので、2〜3日目にはがしてください。

・術後2週間は激しい運動や目の下の圧迫、強いマッサージを避けてください。

※アフターケアに必要な内服薬・点眼薬、目もとを冷やすための保冷剤、注意事項の説明用紙などをお渡しします(すべて手術費用に含まれます)。

 

 

【ダウンタイムについて】

症例:40代女性(術前→直後→翌日)

・腫れのピークは術後24〜48時間、腫れの程度には個人差があります。

・1〜2週で目立たない程度まで腫れが改善します。

・完全に腫れがひいて手術の結果がわかるのは術後1〜3か月目です。

・当日から洗顔や短時間のシャワーは可能です。テーピングをはずしたあとは目の下もスキンケア、メイクができますが強く押したりこすったりしないように注意してください。

 

 

ダウンタイムを軽減するために

顔のクリニック金沢ではさらなるダウンタイム軽減のためにさまざまな取り組みを行っています。

①皮膚に糸を出さない「内固定法」

②切開と止血が同時におこなえる「高周波メス」

③痛みをなくし、血圧を安定させる「全静脈麻酔(TIVA)」

④腫れを予防する「止血剤」

⑤術後の「テーピング」(2~3日)

 

 

 

【Q&A】

Q:コンタクトレンズはいつからつけられますか?

A:基本的には術後1か月あけて使っていただいています。どうしても早くコンタクトを使いたい場合にはご相談ください。結膜側の抜糸をすることで少しはやくコンタクトを使っていただくことができます。

 

Q:テーピングはいつまでですか?

A:帰宅前に目の下に肌色の目立たないテープをはります。期間は2,3日を目安に自然に浮いてはがれてきたら終了です。一旦はがれたあとはご自身で貼る必要はありません。

 

Q:脂肪注入はあとからでもできますか?

A:脂肪注入を同時にうけるか迷っているのであればまずは裏ハムラだけ受けられて変化をみていただき、必要ならあとから脂肪注入をすることが可能です。2回に分けることのデメリットは、手術が2回になるためそれぞれにダウンタイムの期間があることと、麻酔や検査の費用が2回分必要になることです。

 

Q:脂肪注入は定着しなかったりしこりになるリスクがあると聞きましたが大丈夫ですか?

A:脂肪の採取、加工、注入の方法によっては定着率が低くなったりしこりになることもありえます。また、ハの字のミゾ部分のみに脂肪を注入するとその部分が笑ったときにポコッとふくれて見えてしまうことがあり、そうなると修正が難しいため注入する範囲にも配慮が必要です。いずれにしても経験豊富な執刀医を選ばれることをおすすめします。

《形成外科専門医資格》は基本的な手術手技をマスターしているというひとつの目安になります。

《JSAPS美容外科専門医》は美容外科手術を一定の症例数行った経験の目安になります。ご参考になれば幸いです。

 

Q:裏ハムラのときでも脂肪はとりますか?

A:脂肪はできるだけ温存します。ただし、ぽっこり感が残るようなときは必要最小限に切除します。前後の長さが短いアジア人の骨格では多少は切除しないと目の下のふくらみが残りやすいといわれています。

 

Q:裏ハムラまでしなくても脱脂だけで十分ではないのでしょうか?

A:脱脂だけでもふくらみは改善しますが、ハの字のシワ(tear trough)が残ります。日によってふくれて見えたり、ハの字のくまが出たり、ということもありえます。また、肌の弾力が低下している中年期以降は脱脂しすぎると目の下がくぼんでやつれて見えてしまうこともあるため取り過ぎには注意が必要です。治療のゴールをどこにもっていくかによって方針は変わってきますので、主治医とよくご相談ください。

 

Q:裏ハムラで移動させた脂肪はどこに縫い付けますか?

A:内側は《上唇鼻翼挙筋》という筋肉の端に縫い付けます。内側のミゾが残るととくに目立つため、しっかりと脂肪を移動させて確実に固定する必要があります。それ以外の部分は目の下の骨膜や脂肪組織に縫い付けます。当院では基本的に皮膚側に糸を出さずに内部での縫合のみを行っているため、手術直後に頬から糸が出ている状態になることはありません。

 

Q:裏ハムラのあと目の下をさわるとしこりのようなものがあり心配です。

A:脂肪を縫い付けたところがしこりのようにふれることがあります。見た目がデコボコしていなければ様子をみてください。ふつうは数ヶ月から半年でしこりを触れなくなります。見た目にもデコボコしてみえるようであれば主治医にご相談ください。

 

Q:裏ハムラの適応年齢は決まっていますか?

A:年齢によって適応を決めることはありません。肌の状態や骨格、希望される治療のゴールによって適応が決まります。

 

Q:リガメントを処理する本格的な裏ハムラとそうでない裏ハムラの違いは何ですか?

A:たとえば(裏側からの脱脂)+(脱脂した脂肪の移植)などの術式を便宜上《裏ハムラ》と称している場合もあります。本格的なハムラ法ともっともちがう点は手術に要する時間です。リガメントをリリースして脂肪を移動させるためには、なれている術者でも1時間以上はかかります。また、局所麻酔であれば目頭側のリガメントを切り離すときに痛み止めが効きづらいところがあるため少なからず痛みを感じます(図の赤い部分、眼輪筋という筋肉があるため痛みを感じやすい)。痛みなく手術を受けていただけるよう、当院では全身麻酔で治療をおこなっています。

 

【症例1】30代女性

《下眼瞼形成術(裏ハムラ)》(上:術前、下:術後半年)

 

 

ダウンタイム

上【術前】

中【術後1週間】

下【術後1カ月】

1週目はまだすこしむくみがあり、涙袋がぼやけてみえますが、1か月目にはむくみがとれて涙袋がくっきりとしています。むくみが目立つのは1週間程度、完全に落ち着くのは1〜3か月です。

※内出血がみられた場合は2週間ほどかかります。

※手術前から涙袋がある場合の経過です。もともと涙袋がまったくない場合、涙袋ができることはありません。

 

 

【症例2】40代女性

《下眼瞼形成術(裏ハムラ)》(上:術前、下:術後半年)

 

 

【症例3】30代女性

《下眼瞼形成術(裏ハムラ)》(上:術前、下:術後半年)

ダウンタイム

術前→2日目→1か月目

 

【症例4】50代女性

《下眼瞼形成術(裏ハムラ)+脂肪注入(目の下、頬など)》(上:術前、下:術後半年)

 

 

 

【担当医について】

上記の症例を担当した外科医、麻酔科医はともに十分な経験と知識を有するエキスパートにのみ与えられる日本専門医機構および各学会の専門医です。

《外科医》 山下明子

日本形成外科学会専門医

日本美容外科学会(JSAPS)専門医

《麻酔科医》 日高康治

日本麻酔科学会専門医

 

 

 

※合併症やリスク:薬剤のアレルギー、出血、感染・異物反応、結膜充血、結膜浮腫、眼瞼内反、眼瞼外反、複視

※費用(自由診療)

●料金表をみる

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039

10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

 

※費用はすべて消費税込みで表示しています。

※厚生労働省のガイドラインに準拠して治療の詳しい内容、費用、合併症等を記載したうえで、術前・術後の写真を掲載しています。

 

 

関連コラム:もっとも良い「目の下のくまをとる方法」

 

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:

岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師